入れ歯

入れ歯の厚さが影響する場合

口の中は非常に繊細です。例えば、髪の毛が1本でも入るとすぐに違和感を感じるでしょう。
それだけ敏感なため、髪の毛よりも厚みのある入れ歯を使用すると、異物感を覚えやすく、会話や飲み込みにも支障が出ることがあります。

入れ歯のズレが起こる原因について

お口の形状と入れ歯の形に不一致が生じると、入れ歯が外れやすくなります。
また、隙間に食べ物が入り込みやすくなる可能性もあります。このズレは時として、入れ歯を製作した直後から発生することがあります。これは、製作工程やその精度に問題がある場合が多いということです。

入れ歯の変形が引き起こす問題

入れ歯に用いられる保険適用の素材のレジン（プラスチック）は、長期間使うと「ゆがみ」や「たわみ」が生じることがあります。
このような変形は、食事中の不快感や痛みの原因になることがあります。さらに、食べ物が入れ歯と歯茎の間に詰まりやすくなったり、入れ歯がずれたりするトラブルを招くこともあります。

機能性の回復（噛む力と飲み込む力）

「診断用義歯」で噛み合わせを整える

この違いは主に治療工程の数にあります。一般的な方法では、単に歯型を取ってから入れ歯を製作するだけです。
しかし、当院では、一度歯型を取った後、「治療用義歯」を作製しています。この手順をあえて踏む理由は、噛み合わせのズレを解消するためです。歯が抜けた状態や、合わない入れ歯を長期間使用すると、本来の噛み合わせから徐々にズレが生じます。
このズレを放置したまま入れ歯を作れば、お口に合わない入れ歯ができてしまいます。そこで当院では、まずこのズレを正し、その後で最適な入れ歯を製作します。

「CT」で顎の動きを精密に分析

「オクルーザル・キャスト」で噛み合わせを確認

自然な見た目の入れ歯をご希望の方へ

ノンクラスプデンチャーと金属の組み合わせ

ノンクラスプデンチャーは、見た目が自然で目立ちにくいという利点があります。ただし、金属製の入れ歯と比べると耐久性に劣ることがあります。そこで、必要に応じて目立たない部分に金属を使用し、耐久性を向上させる工夫を行っています。

ノンクラスプデンチャー＋シリコン

ノンクラスプデンチャーにシリコンを組み合わせた入れ歯は、ゴムのように柔らかく弾力があります。
このシリコンを裏側に貼り付けることで、以下のようなメリットがあります。

☑歯茎が痛くなりにくい
☑シリコンが痛みを軽減し、硬いものでも噛みやすくなる
☑シリコンの吸着性で、他の入れ歯よりも外れにくい

安定して噛める入れ歯のご提案

磁性アタッチメント義歯

磁性アタッチメント義歯では、お口に残っている歯根に金属を装着し、その上に磁石のついた入れ歯をはめ込みます。磁力で入れ歯を固定しますので、外れにくく安定感があります。また、目立ちにくく、入れ歯自体も小さく設計できるため、見た目の違和感が軽減されます。

インプラントオーバーデンチャー

インプラントオーバーデンチャーは、2～4本のインプラントを埋め込み、入れ歯を安定させる治療法です。取り外し可能なため、お手入れも簡単に行えます。この治療法は、通常のインプラント治療と比較して身体的にも経済的にも負担を軽減します。また、自分の歯のような自然な噛み心地を実現できます。

コーヌスクローネ義歯

コーヌスクローネ義歯は、自然な見た目と使いやすさを兼ね備えた入れ歯です。この義歯は、自分の歯にぴったり合った筒状のキャップを土台として利用し、その上に入れ歯をしっかりと固定します。

 

金属製のバネを使用せずに設計されているため、外観に影響を与えることがなく、見た目にも優しいのが特徴です。また、簡単に取り外してお手入れできる点でも、多くの患者さんに支持されています。

リーゲルテレスコープ

リーゲルテレスコープは、残っている歯に特別な溝を作り、その溝にテレスコープシステムの閂（かんぬき）をはめ込むことでしっかりと固定する技術です。この方法では、針金を使用しないため、見た目も美しく仕上がります。

その他の入れ歯の選択肢

金属床

金属床の入れ歯は、保険適用の入れ歯と比較してさまざまな利点があります。具体的には、「薄い」「軽い」「壊れにくい」ことが挙げられます。また、飲食物の温かみや冷たさをより感じやすいという特徴もあります。歴史のある金属床の入れ歯は、常に改良が重ねられてきた安定した選択肢です。